治験ガイド

プラセボとは

見た目や味、臭いは本物の薬とまったく区別がつかないのに、薬となる有効成分を一切含まないものを 「プラセボ」 または「偽薬」といいます。反対に、薬となる有効成分を含むものを「実薬」といいます。

プラセボの役割

薬を使用すると、身体にはその薬の持つ作用に応じた効き目があらわれます。ところが、人の身体は時として「薬を使った」という事実だけで、実はそれがプラセボだったとしても、実薬を使ったときと同じような反応を示すことがあるのです。これを「プラセボ効果」といいます。

治験では、ある人(Aさん)には実薬を、別のある人(Bさん)にはプラセボを服用してもらい、それぞれの身体の反応を評価することがあります。Aさんにだけ薬の効果が出て、Bさんには何も効果が出なければ、この薬は効果がありそうだ、という評価をすることができるからです。

このように、治験で得られたデータがはたして本当に薬の成分によるものなのか、それともプラセボ効果によるものなのかを判断するために、プラセボはとても大切な役割を果たしているのです。また、これらのデータを評価する際、先入観のない判断を下せるようにするため、薬を服用する被験者様や治験スタッフには、実薬、プラセボの区別がわからないようになっています。

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